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2015年11月20日 (金)

栗田出版販売株式会社の民事再生計画案に反対を表明する

 

11月に入り、50万円を超える再生債権のある出版社各社に、東京地裁からは再生計画に関する議決票・通知書および再生計画案・意見書の写しが、また、栗田出版販売からは補足資料として、「弊社再生計画案のご案内」「栗田出版販売株式会社との「統合」に関しまして」および各社別に弁済予定額の入った「再生計画案における弁済要旨」が送付された。

 

それらによるとスポンサー企業が大阪屋一社になり、2月1日をめどに10月にすでに設立済みの大阪屋の完全子会社「栗田」に栗田出版販売を吸収分割の上、「栗田」と大阪屋が4月1日をめどに合併し存続会社を大阪屋にするという。また、予定弁済率は21.3%で、OKCに対する連帯保証債務の免除を受けた場合は最大25.5%の可能性もあるという。

 

50万円以下の債権者に対する全額弁済および全体としての予定弁済率が、一般的な民再生事案と比べ高い点は評価できるといえるが、そもそもこの再生案の問題点は、債権者に債権額以上の加重負担を返品で強いるスキームに拠っていることへの不信感にある。今後、現・栗田出版販売帳合の書店が大阪屋帳合の書店として取引が始まれば、再生債権内に含まれているはずのものが大阪屋の返品となって出版社に戻されてくるだろうことは想像に難くない。

 

さらに、この再生案では合併後も従業員の雇用は継続されるというが、民事再生申し立て以降の役員以下、栗田出版販売各位の当事者意識の薄さが不信感を増幅させた面も大きい。

 

元来、事業合併と債務解消は別の次元で考えられるべき問題であり、加えて、出版及びその関連業界は公共性の高さから、公正性・公平性・透明性が求められるべきであり、この点からもこの再生案自体に首肯できない。

 

中小出版社88社で組織される日本出版者協議会は、この再生案そのものに対する不信、また諸過程の公正性・公平性・透明性の不足をもって、ここに栗田出版販売の民事再生計画案に反対を表明する。

 

以上

 

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