プレスリリース

2015年7月16日 (木)

栗田出版販売民事再生案スキームを撤回するよう求める

7月6日に栗田出版販売民事再生申立てに関する債権者説明会が開かれ、民事再生申立代理人弁護士から民事再生計画案の説明があった。

この再生計画案のスキームは、出版社に売掛金の放棄を強いるばかりでなく、出版社の同意が必要とはいえ、民事再生申立日の前日である6月25日までの栗田出版販売への搬入出版物の返品を大阪屋経由で出版社に返品入帳させ、大阪屋の支払いから控除するという、出版社に二重に負担を強いる内容である。

これによれば、仮に1000万円の売掛金を持つ出版社は1000万円を失うだけでなく、栗田出版販売の返品が5割ある場合、さらに500万円分の返品を大阪屋経由で買い取らされることになり、合計1500万円の過重な負担を強いられることになる。

債権者説明会でも出版社各社の怒りが爆発したように、売掛金を失うばかりか、自社の返品を大阪屋経由で買わされるなどという事態は、およそ商道徳・商慣習に反するものであり、債権者の利益を不当に害するものであって、絶対に許されるものではない。この再生計画案スキームは栗田出版販売の膨大な債務を、すべて出版社に押しつけた上で、同社を身軽にして帳合書店ごと来春、大阪屋に統合しようという乱暴で身勝手な計画といわざるをえない。

このようなことが許されるならば、すでに始まっている連鎖倒産が示すように、多くの出版社が経営危機に追い込まれ、日本の出版文化は危殆に瀕することとなる。


中小出版社90社で組織される日本出版者協議会は、民事再生申立代理人並びに栗田出版販売に対し直ちに再生計画案スキームを撤回するよう求めると共に、裁判所におかれては、かかる債権者の利益を不当に害する再生計画案を認めないよう強く要請する。                      

沖縄 2 紙への言論弾圧に抗議する

沖縄県民が反対している辺野古新基地建設問題で、2015625日、作家・百田尚樹氏と自民党議員から、憲法21条「言論・出版・表現の自由」を真っ向から否定し、沖縄を侮辱する発言が相次いだ。自民党議員の勉強会で、「沖縄のマスコミをこらしめるためには広告収入をなくせばいい」という議員の発言があり、それに応えて講師の百田氏が「沖縄の2つの新聞はつぶさなければいけない」という暴言をはいている。私的発言ではなく、安倍政権の方向性そのものを示唆していると思われる。自民党議員が百田氏の発言をうながしている形になっており、これは憲法を無視した報道・言論統制である。

 

百田氏は普天間基地についても「飛行場の周りに行けば商売になるということで人が住みだした」「基地の周りは田んぼだらけだったのが、40年たって街の真ん中に基地がある」と発言し、普天間の歴史を全く踏まえていない。もともと市街地の中心に住んでいた人々を強制的に立ち退かせ、米軍ヘリコプター部隊が移ってきたのであって、こうして「日本で一番危険な飛行場」となってしまったのだ。2004年の普天間米軍ヘリコプター墜落事故の恐怖はいまだぬぐい去れていない。基地撤去どころか移設地として辺野古の珊瑚の海に滑走路を造ることを強行しようとしている。

沖縄県民の怒りは、昨年の県知事選挙で辺野古基地反対の翁長知事を選んでいる。しかし、日本政府・安倍内閣はその翁長知事とまともな話し合いをすることを拒否し、沖縄県民を無視している。基地を撤去しようという外交努力を全くしていない。

 

安倍政権は、昨年の集団的自衛権の閣議決定から現在の安保関連法案へと、憲法無視の戦争参加への道を進もうとしている。その中での沖縄への差別発言であり、見逃すことができない問題として、強く抗議するものである。           

2014年8月29日 (金)

公取委「電子書籍は非再販」の見解変わらずと回答

■公取委「電子書籍は非再販」の見解変わらずと回答■

2014年8月29日

一般社団法人日本出版者協議会(出版協)は、公正取引委員会に対し、8月12日に「著作権法改正に伴う出版物の著作物再販制度上の取り扱い等に関する要望」【添付】を手交し、パッケージ系・オンライン系双方の電子書籍について、再販対象商品に追加するよう要望し、要望に応えられない場合は理由を説明するよう9月1日を期限に文章での回答を求めていた。

8月25日、公取委経済取引局 取引部 取引企画課 課長補佐(総括担当)・山田卓氏より、出版協副会長・水野 久に対し、口頭で以下の回答があった。

「要望書」は公取委の上層部まで供覧し、要望があったことを周知したが、公取委の見解は以下の通りで、従来の見解を変えるものではない。
(1)オンライン系電子書籍については、公取委ホームページ「よくある質問コーナー

(独占禁止法)」Q&A「Q14 電子書籍は,著作物再販適用除外制度の対象となりますか。」に示した通り「著作物再販適用除外制度は,独占禁止法の規定上,「物」を対象としています。一方,ネットワークを通じて配信される電子書籍は,「物」ではなく,情報として流通します。したがって,電子書籍は,著作物再販適用除外制度の対象とはなりません。」という見解を現時点で変えることはない。

(2)パッケージ型に関しても、電子出版物の情報を記録したCD-ROMは、書籍、雑誌、新聞、レコード盤・音楽用テープ・音楽用CDという著作物再販適用除外制度の対象6品目外のものであるという見解は従前の通り。再販商品である紙の書籍に電子書籍のCD-ROMを付加した複合商品の場合も、非再販部分を含むため、全体として非再販という見解も従前通り。

出版協側は回答への不満を表明したうえで、理由の説明を求めたが、公取委は「要望があることは認識したが、現時点で従来通りの考え方を見直すものではない」とするにとどめた。

また、口頭での解答に対し、出版協側は改めて、要望書に記した通り文書での回答を求めたが、公取委は、各種の「要望書」について文書回答するルールは公取委にはなく、文書回答は行わないのが従来通りの対応だとした。

2013年6月14日 (金)

出版協プレスリリース
2013年6月7日

●国会図書館と5日に面談、具体的に成果表れる

6月5日、10時半から12時まで、国会図書館にて、大滝国会図書館館長と面談しました。

大蔵出版が復刻した『大正新脩大蔵経』全88巻全巻、『南伝大蔵経』全70巻中21巻が、 刊行中にもかかわらず、著作権保護期間切れということで、原本がネット公開されていることへの異議申し立て・公開中止要求を軸に、国会図書館のデータネット公開・公立図書館への配信に関して意見を交換しました。

当日の話し合いを受けて、今日(7日)、国会図書館・田中副部長から高須会長に連絡が入り、
「国会図書館がインターネットで公開している、大蔵出版が復刻した『大正新脩大蔵経』、『南伝大蔵経』の原本データについては、今回の申し入れを受けて、国会図書館でどう対処するかという結論が出るまでは、館内閲覧に限定する。上記の結論がでるには、それなりに時間がかかる」
ということになりました。

出版協としては、今回は、面談の成果が迅速に得られたと思います。

今後、書協会員社など会員外の出版社に広く呼びかけて、同様の問題を抱えている出版社を集め、国会図書館の結論が納得できるものになるように、努力していきたいと考えています。

2012年11月 6日 (火)

アマゾンジャパンからの回答について

出版協プレスリリース
2012年11月6日

●アマゾンジャパンからの回答について

2012年10月17日、一般社団法人日本出版者協議会(出版協 =旧・流対協、会長高須次郎、会員98社)は、東京都目黒区のアマゾンジャパン社内で面談の上、アマゾンジャパン株式会社に対して、1.「Amazon Student」プログラムの10%ポイント還元特典の速やかな中止と、2.「Amazon.co.jp」の価格表示について再販対象書籍については 「定価」と表示するよう申入れをし、10月31日までに文書での回答を要請していたが、10月31日、アマゾン側から同日付の文書回答を受けた。

文書はアマゾンジャパン株式会社・渡部一文メディア事業部門長名で、申入書の1、2に具体的に触れることなく、「申入書記載の事項に関して、弊サイトとしては個別の契約内容に関して貴会に対しご回答する立場にはないと考えておりますので、何卒ご理解賜りたく宜しくお願いいたします。」との内容。出版協が具体的に申し入れた2点について回答になっておらず、まったく誠意が感じられないものである。

アマゾンが公表、宣伝、実施している自社のサービスについて説明をするのが常識である。当会の会員はほぼすべてが取次店を通じアマゾンジャパンと再販売価格維持契約を結んでおり、アマゾンの「Amazon Student」プログラムの10%ポイント還元特典が値引きであり、再販売価格維持契約違反ではないかとの質問には回答義務があるにもかかわらず、回答そのものを拒否するという、門前払いの内容で不誠実きわまりないものであった。

また「個別の契約内容」とはだれとの契約を指しているのか不明で、少なくとも当会会員社が値引き販売に同意していないにもかかわらず値引き行為を行うということは、アマゾンは取次店と再販契約を結んでいないのかという疑念さえ浮かんでくる。

今や書籍小売業界のトップ企業(書籍部門の売り上げすら公表されていないので推定だが)のアマゾンジャパンの出版界全体に及ぼす影響は大きく、率先して再販価格維持契約の遵守をはじめ日本の法令を守ることは当然であろう。出版協はアマゾンジャパンに対し、改めて申し入れの2点の説明および、値引きサービスの停止と定価表示を求める申し入れをする。また取次店や公正取引委員会に対してもアマゾンのサービスに関する申し入れ、調査を求める予定である。

日本出版インフラセンター(JPO)へ入会

出版協プレスリリース
2012年11月6日

●出版協、JPOに正式入会

一般社団法人日本出版者協議会(出版協 =旧・流対協、会長高須次郎、会員98社)は、日本出版インフラセンター(JPO)への入会を申し込んでいたが、10月31日、JPOから加入手続き終了の連絡を受けた(JPOのHPでは30日付)。

出版協は、出版流通対策協議会(流対協)を母体に、10月1日新法人として登記を終えたのを機に、JPOへの加盟を申し込んだ。会員社の多くを占める小出版社の視点を大切にし、出版界の基盤整備についての情報収集と発信を、より積極的にしていくために、JPOへの加盟は意味があると判断した。

※JPOホームページ

2012年10月19日 (金)

●アマゾンジャパンへの申し入れ

▼出版協プレスレリース
2012年10月19日


●アマゾンジャパンへの申し入れ


2012年10月17日、一般社団法人日本出版者協議会(出版協=旧流対協、会長高須次郎、会員98社)は、東京都目黒区のアマゾンジャパン社内で面談の上、アマゾンジャパン株式会社に対して、1.「Amazon Student」プログラムの10%ポイント還元特典の速やかな中止と、2.「Amazon.co.jp」の価格表示について再販対象書籍については 「定価」と表示するよう申入れをし、10月31日までに文書での回答を要請した。(別紙「申入書」参照)

当日の出席者は、アマゾンジャパン側は、バイスプレジデント・メディア事業部門長兼広告事業部管掌 渡部一文氏、書籍事業本部・本部長 種茂正彦氏の2名。出版協側の出席者は、会長・高須次郎、副会長・竹内淳夫、副会長・水野 久、流通情報委員長・廣嶋武人、事務局長・木下 郁の5名。

席上、出版協から、売上げトップの書店としての影響が大きいこと、日本国で営業する企業であれば日本国の法令規則や、公正取引委員会(公取委)の指導による業界規則を遵守すべきとした上で、次のようなやり取りがあった。

1.に関しては、明らかな値引きに当たり、景表法の景品にも該当しないであろう旨述べると、「公取委には話をしている」「商品を買うときにポイントを利用する以外に、景品を選択することもできるようにした」等の答えがあった。これに対し、現実的には「選択」になっていないと指摘すると、「公取委と相談はしたが、これで景品に該当するかどうかまでは詰めていない」との答えがあった。

また、2.に関しては、3年前にも申し入れているが、技術的にできないわけはなく「“プライス”の翻訳で“価格”にしてある」という前回のような回答では認められないし、非再販書籍との区別がつかず読者に不利益をもたらす可能性もあるであろうと述べたが、前回同様「技術的に難しい」との答えがあった。

出版協は、いずれの答えも納得できるものではないとし、10%という高率のポイントサービスが対抗上他の書店にも波及し、消耗戦となり、体力のない一般書店が倒産したり、値引きの原資が取次店、出版社に転嫁されたりして、最終的には定価の値上げにより読者が迷惑することになると述べ、申入書のとおり、明確な理由を示したうえでの文書回答を要請した。アマゾン側は期日までに文書で回答すると答えた。

一般社団法人 日本出版者協議会
会長 高須次郎
東京都文京区本郷3-31-1 盛和ビル40B
TEL 03-6279-7103/FAX 03-6279-7104

事務局長/木下郁